第82章 番外編・2人を繋げたモノは…?
「兵長…ま、待って…くだ…さい!!」
「待たねぇよ。タリアという女、最初はよく知らないやつにお前のドレスを任せるのは心配だったが、そんなのは杞憂だったみてぇだな。むしろ感謝しないとだな。せっかくだから楽しませてもらうぞ。」
「兵長…!!」
マズイ……
これはタリアの手技によってなんとかおさまっているだけの肉だ。
当然だが、リヴァイが望むままの行為をいたすためにドレスを脱がされてしまえば全てが元通りになってしまう。
そんな事になってはガッカリさせてしまう。
クレアはリヴァイをガッカリさせたくない気持ちは勿論だが、それと同じくらいガッカリしてしまうリヴァイの顔を見たくはなかった。
このほぼ平らな胸とは長年の付き合いでもう慣れてはいるが、最愛の夫となったリヴァイにガッカリされてしまってはしばらく立ち直れそうにない。
服を全て脱いでしまったら現実に戻るのだと、早く言わなくては。
しかしリヴァイはもうその気なのか、クレアを勢いよくベッドに押し倒してしまった。
「ぐぇ………」
「…………」
ベッドのマットレスがクレアの身体を受け止めると、結婚初夜というロマンチックな雰囲気とはまったく真逆の声が漏れ、リヴァイは一瞬固まってしまう。
「何だよ…蛙が潰されたみてぇな声だな…」
「ぐ…ず、ずみません……いきなり横になったので、コルセットが…苦しくて……」
「コルセット?ドレスの下に着てるやつか?」
「はい…私、兵士になってからこんなしっかりしたコルセットとは無縁の生活していたので…付けたまま横になると…うぇ…苦しいです…」
クレアは説明しながら腹を軽く叩いてみせる。
すると“コンコン”、というかたい音が小さく響いた。