第82章 番外編・2人を繋げたモノは…?
「ん?あれ?待てよ…そういえば、あの時エルヴィンはいったいどんな急用だったんだ?」
「なんだハンジ、モブリットが代理を任されたのに聞いてなかったのか?」
「うん…あの時はバタバタしてて…結局帰ってからも忙しかったから、聞かないままだったなぁ。ねぇ、リヴァイは聞いてないの?あの時のエルヴィンの急用!」
「あ?俺が知るわけないだろ…」
「リヴァイも知らないのか…ちょうど4年前の今頃なんだけどなぁ…エルヴィンが訓練兵団の勧誘講義を蹴ってまで行く用事なんてなんかあったかなぁ?!」
「4年前の…今頃…か?」
ハンジはあの時のエルヴィンの急用が何だったのか気になり酒を煽っては頭を抱えてしまったが、ナイルが“4年前の今頃”というキーワードに何かピンときたようだ。
「なぁハンジ…もしかしたらエルヴィンは、俺の所に来ていたかもしれない。」
「えぇ?!!」 「はぁ?!!」
「うちの2番目が生まれたのが、ちょうどその時期だ。エルヴィンから、生まれたらすぐに連絡しろとしつこく言われていてな…約束通り連絡をいれたらすぐに出産祝いを持って来やがったんだが…もしかして、エルヴィンの急用ってやつは…」
「それだよ!ソレ!ソレしか考えられないじゃん!!エルヴィンがあの時期に急用って言って出ていったのって勧誘講義の日くらいだったから…ナイルの所で当たりだよ!」
ハンジはテーブルをバチンと1回叩くと、身を乗り出して拳を握った。
「でもさ…でもよ?!ククク…そうなるとさ…クックックッ!アハ!アハハハハ!!!アハハハハ!!」
「ハンジさん?!」
「何だよ…気色悪ぃなクソメガネ…」
ハンジは何を考えてるのだろうか。
ナイルの話に合点がいくと、何やら笑い出した。
いったいどうしたというのだ。