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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第82章 番外編・2人を繋げたモノは…?






でも、それでいい。


いや、ずっとそうでありたい。


そうあり続けたい。





怒り、悲しみ、絶望、殺意、罪悪感…


リヴァイを形成していたのはずっとこんな感情ばかりだった。


愛しい想い、愛し合う幸せを教えてくれたクレア。


真っ黒だった過去が大部分を占めていた人生に彩りと幸福をもたらしてくれたクレア。



クレアという存在は、どこか“幸せ”という概念を遠ざけていた自身の人生の価値観を根底から覆してくれたのだ。



そんなクレアになら、一生振り回され続けてもいいのではないかと思えてしまう。




クレアとのそんな未来を心の中で想いながらリヴァイは白くて華奢な肩に両手を添えて、そっと唇を近づけた。





ー限りあるこの命、クレアと共に沢山の幸福を感じて、生涯愛しぬく事を誓おうー
 



触れた唇は緊張で少し乾いていたが、とても温かくて、とても愛おしい。




「兵長…」



「クレア…」




チャペルが壊れてしまいそうな盛大な拍手が鳴り響くと、目に涙を溜めて嬉しそうに笑った。




2人の結婚は、今後調査兵団で愛を見つけた兵士達に大きな勇気と希望を与えるだろう。



あの印象的なずぶ濡れのキスから始まった2人の愛は、大勢の証人が集う中めでたくゴールを迎え、そして夫婦としての新しいスタートをきった。





────────────────




チャペルでの挙式が終了すれば、場所は中庭へと移り会食披露宴だ。

披露宴といっても、もう2人で何かをする予定はなく、皆それぞれのテーブルで酒と料理を楽しんでいる。

酒も料理の材料も全てリーブス商会から仕入れた特上の品だ。

フレーゲルからの御祝儀として献上された肉は、なかなかトロスト区では出回らない貴重な牛の肉で、調査兵団1食べ物に目がないサシャが雄叫びを上げてイスから転げ落ちたのは言うまでもないだろう。





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