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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第82章 番外編・2人を繋げたモノは…?






「あちゃ〜〜」



来客の顔をぐるりと見やると、皆呆れたように笑っている。

ハンジは最年長者であるピクシスのメンツも考え神父役を頼んたのだが、あこそまで本能に正直だったとはと、面食らってしまったが、この式は自身が段取りを組んだのだ。


ハンジは自分が何とかしなくてはと、聖なる書物にみせかけたカンペ付きの官能小説をグッと両手で握るとカツカツと階段をのぼり祭壇の前に立った。





「ハンジ…?」



「ハンジさん…?」




「いやぁ、皆さんすみませんね!まさかピクシス司令が酔っ払ってつまみ出されちゃうなんて想像してなかったものでして…えーと、これでは式が進まないので私が代役をやらせて頂きます!!え〜コホン!」




後頭部をポリポリと搔きながら会釈をすると、カンペの張り付いてるページを開いてリヴァイとクレアの顔を見た。




「………………」




リヴァイはピクシスのとんでも発言に完全に機嫌を損ねて眉間に深いシワができている。

いつも通りの不機嫌顔だ。

でもクレアは、少し戸惑った表情をしながらもニコリと口角を上げてハンジに小さく会釈をした。



ベール越しに見えるクレアを見て、ハンジはズクンと胸の奥が切なく高鳴る。




リヴァイと一緒にクレアの訓練を見に行った日の事は、昨日の事のように思い出せる。



いつだって真っ直ぐで、一生懸命で、強くて可愛い部下だったクレア。



「ハンジさん!ハンジさん!」と鈴の鳴るような声で呼ばれれば、心はワクワクと騒ぎたし、自然と表情も緩くなる。



そんな可愛かったクレアが…

可愛がっていたクレアが…



とうとうリヴァイと正式に夫婦になる日がきてしまったのだ。





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