第82章 番外編・2人を繋げたモノは…?
「クレア…うおぉ…!!本当に結婚しちまうんだな…あんなにちっちゃな嬢ちゃんだったってのによぉ…こんなべっぴんに……ぐうぉぉ!!!」
「グレン…まだ式はこれからなのよ?まったくもう…ごめんなさいねクレア。この人ったら先週からずっとこんな調子で…」
「いえ、いいんです!私、マーサさんとグレンさんと一緒に入場したかったから…とても嬉しいです!!」
「私も本当に嬉しいわ…とても綺麗よクレア。」
「ありがとうございます!!」
晴れ姿のクレアを見て感極まってしまったビスマルク夫妻だが、式開始時刻まであと数分だ。
「じゃあクレア、私とミカサさんは着席するから、時間になったら入場してね!」
「は、はい!!」
「ではビスマルクさん、私達はこれで失礼しますね…」
タリアとミカサが会釈をしてチャペルの中に入っていったのだが、グレンはまだオイオイと泣いている。
「俺はな、クレアを本当の娘みたいに想っていたからよぉ…嫁いでいっちまうのが…もう、寂しいんだ!!」
「グレンさん…」
「クレア…私達の事、親のように慕ってくれて本当にありがとう。子供のできなかった私達だから…貴方を本当の娘ように愛していたの。勿論これからも愛してるわ。だから、幸せになってね!」
「マーサさん……」
早くに両親を亡くしていたクレアにとって、ビスマルク夫妻は両親のような存在で、またビスマルク夫妻もずっとクレアを本当の娘ように大切にしてくれた。
それは感謝してもしきれない程に。