第82章 番外編・2人を繋げたモノは…?
支度の手伝いに来ていたミカサも、苦しむクレアの姿を見て意見するが、タリアは構わず後ろから胸元に手を突っ込んでいる。
「こうやって!こうして!こうよ!!ふんぬっっ!!」
「ヒギィィィィ!!!」
タリアが男らしい掛け声と共に脇腹あたりの肉を掴むと、クレアは断末魔のような叫び声をあげた。
「ふぅ!!できたわ!どうハンジ?私の渾身の最高傑作は?」
額の汗を拭ったタリアは半分白目になっているクレアをクルリとハンジに向けると、ハンジはその姿を見て驚愕だ。
「え?!嘘!!本当にクレアか?!」
軽く白目をむいたその表情はお世辞にも美しいとは言えないが、縦巻きに仕上げた長い蜂蜜色の髪、頭には花冠にロングベール。
花冠の両サイドには大きな白いバラが、そしてロングベールの縁取りには細かな刺繍が施されていてとてもこだわり深い。
ドレスも胸元に大きなシルクのリボンが印象的なエンパイアドレス。
何重にも重ねられた上質なレースが細身のクレアを華やかに演出していたが、ハンジが注目したのはそこではなかった。
「クレア?ってゆーかタリア?コレはいったいどういう事?」
「気付いたわねハンジ。この技術と腕そこが夜の世界で長年働いてきた私の真骨頂よ!!とくとご覧あれ!!オーホッホッ!!」
「真骨頂だかなんだか知らないけど、どうやったら平な胸に肉が付くんだよ?!」
「ハ…ハンジさぁぁん……平は…ヒドイです…」
ハンジが驚愕したのはクレアの胸元だ。
華奢で、こう言ってはなんだが幼児体型なクレアの胸元がふっくらと膨らみうっすらと谷間ができていたのだ。
こんな短時間でタリアは一体何をしたのだ。