第82章 番外編・2人を繋げたモノは…?
「到着〜〜〜!!」
そして、やっと待ちにに待った結婚式当日。
自身であれこれ段取りを組んで準備をしてきたハンジのテンションは、もう朝からマックス状態だ。
「やっと追いついたぁ…」
「ハンジさん…ちょっと休…憩を…」
「え〜?何言ってんの?早くクレアの控室に行きたいよぉ!!」
息を切らしたコニー達に構う事なくハンジはクレアが支度をしている控室へと向かって行った。
ドレスは長年仕立て屋で働いていたタリアに依頼をしたが、どんなドレスに仕上がっているかは今日まで頑なに秘密にされていたため、ハンジの走るスピードはより一層アップしてしまう。
きっと真っ白でキラキラに輝いてるはずだ。
ハンジの胸の鼓動は高鳴る一方だ。
ーカチャ!!ー
「クレア?!準備はできた?!って…えぇ?!」
いつものようにノックもせずに扉を開けるハンジだが、目に飛び込んできた光景は想像とはまったく違い、変な声を出してしまった。
「あらハンジおはよう!ちょっと待ってね!最後の仕上げをす・る・か・ら!!」
「タ…タリアさん!!痛い!で…す。く、苦しい…」
「タリアさん!クレアさんが痛がっています!!」
「そんな事言ったってショーがないでしょ!!」
ハンジは扉を開けたら真っ白なドレスに身を包んだ美しいクレアがイスに腰掛けていて、少し恥ずかしそうに振り返って笑いかけてくれる…という妄想をしていたのだが…
「ゔぅ…ぐぇ…!!」
目の前にいるクレアはランスロットをおぶったタリアに後ろから羽交い締めをされていた。