第80章 最終章・もう1つの花言葉
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結局あの後リヴァイの思うがままに抱かれてしまったクレアは、少しグッタリとしながらも厩舎まで来ていた。
どうやら馬に乗って出かけるようだ。
馬に乗るならあんな無茶な事はやめてもらいたかったが、文句を行っても“煽ったお前が悪い”とクレアのせいにされてしまう始末だ。
まったく悪びれる様子もないリヴァイにため息をつき、怠くなった腰回りをさすりながら待っているとカッポカッポとダスゲニーの足音が近づいてきた。
「……待たせたな。ほら、乗れ。」
「は、はい…!!」
リヴァイは馬装させたダスゲニーを連れてくると、クレアを抱き上げて鞍に座らせる。
馬に乗るのは海を見に行った時以来だ。
目線の高さが一気に高くなり緊張感が走るが、クレアは少しワクワクもしてきた。
天気は心地良い秋晴れ。
涼しくて澄んだ風が爽やかに吹いている。
「兵長?私、まだ何も教えてもらってないのですが…いったいどちらまで行かれるんですか?」
ワクワクしてきた気分のおかげで、先程の破廉恥な情事はうまい事忘れかけていたのだが…
「目的地に着くまで秘密だと言っただろう?」
リヴァイはサラッと返事をすると、ポケットからハンカチを出して、クレアの目元を覆ってしまった。
「え?えっ?!何するんですか兵長!!」
「目的地に着いたら外してやる。ほらちゃんと掴まってろ…出発するぞ。」
「へ、兵長?!わっ!わっ!!」
ハンカチの端をクレアの後頭部でキュッと縛るとリヴァイはダスゲニーの腹を蹴って走らせる。
すると、目隠しをされたクレアの身体がグワンと大きく揺れた。