第80章 最終章・もう1つの花言葉
「兵長…?!いったいどうしちゃったんですか?!……あっ!キャアッ!!」
振り返るとリヴァイから思いきり肩を掴まれひっくり返されてしまう。
「どうもこうもない…時間切れだ。」
視界がグルリと回り、布団に叩きつけられるように仰向けになってしまったクレア。
目を白黒させながらリヴァイを見るが、言ってる事がいまいち理解できない。
「なんだよ、焦らすようにモタモタと脱ぎやがって…襲ってくれって言ってるようなもんだろ。こっちの身にもなってみろ。」
「えぇ…?!」
リヴァイのとんでもない勘違いにクレアは言葉を失ってしまう。
まず、外に出てくれと頼んだにも関わらず目の前で着替えろのと言ったのはリヴァイだ。
クレアは勿論襲ってくれなど言っていないし、そんな態度をとった覚えもない。
しかし、勘違いしたリヴァイの暴走は、止まる気配は無かった。
「そ、そんな…兵長誤解です…私焦らしてなんかいません!!」
「はぁ…相変わらずの無自覚っぷりだな…」
クレアの意見には聞く耳持たずに、上下の下着をひんむいてしまう。
「あぁぁ…!!」
「すぐに出発する予定だったが予定変更だ。この奇行種が……」
「へい…ちょう…あぁ、あんまりです…ん、んん…!!」
朝日が差し込む明るい部屋で生まれたままの姿にされてしまったクレアは抵抗する術もなく、されるがまま。
リヴァイがどこに何をしに行くつもりなのかわからないが、一糸纏わぬ無防備な身体に触れられてしまえば冷静に聞く事もできない。
「あっ…あぁぁ…!!」
今のクレアにはどうする事もできず、わけがわからぬまま身を委ねるしかなかった。