第80章 最終章・もう1つの花言葉
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数日後
今日は休日。
「ん……もう、こんな時間…起きなきゃ。」
クレアはいつもと同じ時間に時間に目を覚ますと、鏡の前に立ち髪を梳かし始めた。
「……………」
今日は休日だがクレアは特に予定はない。
鏡に映った自分の顔をボンヤリと見つめながら、今日1日どう過ごそうか考えるが、思いつく事は1つだ。
「きっと兵長もハンジさんも忙しくしてるわよね。順番に手伝いに行こうかな…」
特に欲しい物もない。
香油もまだある。
となればクレアのやりたい事は1つ。
最愛のリヴァイと敬愛するハンジの力になる事だ。
流行りの物に興味もなく、物欲もないクレアの頭の中はいつもリヴァイとハンジの事でいっぱいだ。
「朝ごはん食べたらすぐに兵長の部屋に行ってみよう!!」
クレアは櫛を置いてクローゼットを開けようとしたのだが、誰かが扉をノックした。
「は、はい!!どちら様…ですか?…あっ!!」
「よぉ…起きてたか?」
「兵長…?!」
扉をノックしたのは今しがた会いに行こうとしていたリヴァイだった。
「ど…どうぞ……」
「あぁ、邪魔するぞ。」
ケンケンと跳ねて扉を開き、リヴァイを部屋に招き入れると、クレアはリヴァイが私服姿なのに気付く。
休日も仕事をしている事が多かったが、今日は休みになったのだろうか。
「クレア、今日の予定はどうなってる?」
「今日の予定ですか?えと…特になかったので、兵長とハンジさんのお手伝いをしようと思っていたのですが…兵長は…お休みですか?」