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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第79章 海を見に行こう!






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トロスト区を出て南に真っ直ぐ。


そして復旧活動で活気の出てきたシガンシナ区を越えてさらに南へ馬を走らせる。




天候は晴れ。


雲1つない真っ青な空。




ーピルルルル!!ー




白くて美しい野鳥が上空を舞い、まるで調査兵団を歓迎しているようだ。


空気も閉鎖された3重の壁の中と外では雲泥の差がある。

淀みのない澄みきった新鮮な空気は、どこまでも清々しい気分にさせてくれる。




「……………」




しかし、ここは紛れもなく巨人の領域。


美味い空気とは裏腹に気味の悪い巨人が我が物顔で歩いていた領域だ。


ハンジはもう巨人はいないんじゃないかと言っていたが、油断はできない。



丸腰も同然で馬に乗ってるクレアは鞍に付いてるサドルホルダーを握りながらヒヤリと嫌な汗が出てきた。





「クレア、怖いのか?」



「あ、兵長…すみません…さすがに丸腰で巨人の領域にいるので…ちょっとハラハラしています。まぁ…今の私が立体機動装置を装着したところで使いこなせる自信ないのでどうにもならないのですが…」



「俺がいるだろ?お前は何も心配しなくていい…もう少し気を楽にして壁外の空気を堪能しとけ。」



「ふぅ…!!は、はい…!!」



背後から囁くように喋られると冷や汗が出ていた身体が一気に熱くなってしまう。


ただでさえ2人乗りで身体が密着しているのに、低い声で囁かれたら耳に毒だ。


熱くなった身体にドキドキとうるさくなる心臓。




どうか気づかれませんように…




俯きながら何度も心の中で唱えてると、再度リヴァイが耳元で囁く。




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