第78章 頑張ったご褒美は…??
「はぁ…よかったです。それでは…私はもう1人では馬に乗れませんので…当日はよろしくお願いします。」
テキーラデスマッチの第2回戦をなんとか阻止する事ができクレアはホッと安堵する。
2人の表情がなんとなく渋いが、そこは仕方がない。
どちから1人だけを選ぶなんてできなかったのだからこれで納得してもらうしかないのだ。
「ぶ、無事に壁外調査の事も決まりましたし…兵長もハンジさんも紅茶なんかいかがですか?調理場から蜂蜜とレモンをわけて頂いてきたので、お疲れも取れるかと…」
「………!?」 「……え?本当?!」
この所バタバタしていてクレアの紅茶はご無沙汰していた。
そのため不満げな顔をしていた2人だったが、クレアが紅茶を淹れると聞くと、パッと表情が変わってしまう。
「の、飲む飲むー!!クレアの紅茶久しぶり!」
「……悪くない。」
「では!すぐに用意致しますね!!」
なんだが子供騙しのようなご機嫌取りになってしまったが、うまく話題を切り替える事ができるとクレアは立ち上がって湯を沸かし始めた。
数分たつと、ハンジの執務室は奥深い紅茶の香りでいっぱいになり、アルコール臭はさっぱりとなくなってしまった。
「お待たせしました!!」
3人分の紅茶と蜂蜜、レモンをトレーに乗せるとハンジが小走りしながら受け取りに来る。
「はぁ!!美味しい〜!!」
「蜂蜜とレモンもどうぞ。」
応接セットに腰掛け3人で紅茶を飲み始めると、先程まで言い合いをしていたハンジもリヴァイもすっかりご機嫌モードだ。