第78章 頑張ったご褒美は…??
「だ、黙ってたって…酷いです!!通知が中々来ないのを先生が心配してくださって…ハンジさんに聞きに行きなさいって言われたので私ここに来たんですよ。」
「ご…ごめん!!」
「ごめんじゃないです!!封書を勝手にあけるなんてプライバシーの侵害です!もし不合格だったらハンジさんどうするつもりだったんですかー?!」
珍しく怒り出したクレアにハンジはうろたえてしまったが、結果は見事2科とも合格だったのだ。
「ま、まぁまぁ落ち着いて。私は合格だと思っていたよ!!毎晩遅くまで勉強していたご褒美に、とっておきのプレゼントを用意したくて、黙ってたんだ。本当ならもう少し早く教えてあげたかったんだけど…色々立て込んじゃってね…」
「…………」
合格通知をすぐに渡してもらえなかった事に関してはモヤモヤが残ったが、ハンジは自分の努力を見守ってくれていた上に、この多忙の中、プレゼントまで用意してくれようとしていた。
そんな話を聞いてしまったら、クレアはそれ以上怒る事などできなかった。
「わ、わかりましたよ…でももう勝手にあけないでくださいね…」
少し頬を膨らませながら渋々許すと、ハンジはホッと胸をなでおろす。
「はぁ…よかったぁ。」
「ところで…お話を戻すようですが、何故ハンジさんと兵長は倒れてたんですか?見た所…お酒を飲まれていたようですが…」
「う…うん……」
クレアは合否通知が届いてないかを聞きにハンジの執務室へとやって来たのだが、それはたった今解決をした。
紅茶を淹れて仕事を手伝うという目的もあったが、クレアは2人が倒れていた理由の方が気になってしまったようだ。