第78章 頑張ったご褒美は…??
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「クレア君、遅くまでお疲れ様。今日はもう上がっていいよ。」
「ありがとうございます。」
医務室ではクレアと医師が今まさに仕事を終えようとしたいた。
「そういえば、合否通知はまだ届かないのかい?」
「はい、そういえば…まだでしたね…」
合否通知とは、クレアの医師免許の最終試験の事だ。
昨年の秋、ハンジから医務室での勤務を命じられたクレアは看護師として働きながらも、医師になるために毎晩遅くまで勉強に励んでいた。
クレアは内科と外科、2科の同時取得を目指して寝る間も惜しんで勉強をし、試験に挑んだ。
数回に渡る筆記試験に加えて実技試験、全て1回でパスしてきたクレア。
そして、2ヶ月前無事に最終試験を終えて、合否通知を待っているのだが、医師の言う通り少し遅い。
「そしたら、私ハンジさんのお部屋に寄って郵便が届いてないか聞いてきます。」
「そうだね、それがいい。まぁ、クレア君は合格間違いなしだと思ってるがな。」
「そんな…最終の試験ですし、通知が来るまでわかりません。」
医師とは狭き門だ。
特にクレアは2科同時進行で勉強し試験を受けたのだ。
いくら奇行種クレアといえど、通知が来るまでは不安だった。
「心配しなくても大丈夫さ!ほら、ハンジさんに宜しく。明日は休日だからゆっくり休みなさい。」
「あ、ありがとうございます!!お疲れ様でした。」
医師が医務室の扉を開けてやると、クレアは車椅子をこいでハンジの執務室へと向かった。