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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第75章 導きと再会







「私も…そう思います……退団命令がでても、私、兵団のために働きたいです。」



「あのクソメガネが退団命令なんかだすわけないと思うがな。まぁ、あいつも色々考えてるだろ。」



「そう…ですね…どんな仕事を命じられても、私は頑張りたいと思ってます。立体機動装置で飛ぶ事ができなくなるのは少し寂しいですが……みなさんに繋いでいただいたこの命、兵団のためにお仕えしたいです。それがきっと私が“今生きて、此処にいる”意味だと思っていますから…」




今生きて、此処にいる意味…




この言葉はかつて自暴自棄になったアンドレにリヴァイが言った言葉。




「ハッ…そんな事、よく覚えていたな。」



「はい…この言葉はアンドレだけでなく、私の胸にも深く刺さりましたので…」



「…………」



今の自分は沢山の仲間と、小さな命のお陰で生きている。

そう何度も自身に言い聞かせていると、リヴァイが抱きしめている腕を少し緩めた。





「本当に…生きてるんだな…クレア…」



「…?兵長…?……ん…ん!!」





リヴァイの言葉に顔を上げると、自然と重なる2人の唇。

重なった互いの唇は柔らかくて、甘くて、そして温かい。

触れる事で改めて感じるお互いの命。





「無事でよかった……」




触れるだけのキスをすると再び強くクレアを抱きしめたリヴァイ。



「兵長……」





あぁ…本当に生きている。


リヴァイの腕の中で無事の帰還を感じる事ができている自分は、なんて幸せなのだ。




「ありがとう…ございます。話は終わりなのですが…もう少しこうしていても…いいですか?」



「…奇遇だな、俺も同じ気持ちだ。」




リヴァイの快諾にホッと安堵すると、クレアもリヴァイの背中に腕をまわし、あたりが暗くなるまで2人は抱き合った。


まだまだ調査兵団の試練は続くが、この幸せな気持ちが1分でも、1秒でも、長く感じていられる事を願って、クレアは黙ってその身をリヴァイに任せた。








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