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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第75章 導きと再会





ーおまけStory〜もう1つの誓い〜ー




辺りが暗くなると同時に、気温もスッと冷たくなってきたためリヴァイはクレアを車椅子に乗せて兵舎に向かって歩いていた。


しばらくはお互い黙っていたのだが、ふとリヴァイはとある疑問が浮かび、クレアに声をかける。



「クレア、死後の世界の入口でフレイア達に会ったと言っていたが、エルヴィンは出てこなかったのか?」



「あ…そういえば…いらっしゃいませんでした。」




あの時、モブリットも出てきたのだ。

タイミング的に会えそうな感じもしたのにと、クレアは答えながら疑問符を浮かべた。




「そうか…きっとどっかでシェリルに説教でもされてたんだろうな…会えなくて、残念だったな。」



「…はい……」



「……………」





最期まで報われなかったなと、リヴァイは一瞬思ったのたが、すぐにそうではない事に気付いた。



クレアの話では皆、死後の世界へと行かないようにと引き止めにきたのだ。


きっとエルヴィンは、欲望に負けて、クレアを連れて行ってしまってはいけないと、自ら身を引いて現れなかったのではないだろうか。


なんだかそんな想像がしっくりときたリヴァイは、直接エルヴィンに確かめたわけではないが、そう納得してしまった。


その代わりにもう1つ、リヴァイはエルヴィンに対して心の中で誓いを立てる。





クレアは自分が、必ず幸せにしてみせる…と。





エルヴィンは最期までクレアの本当の幸せを願って身を引いたのだ。

その大きな想いは決して無駄にしない…




エルヴィンの墓を背にリヴァイは無言で誓いを立てると、クレアの車椅子を押しながら兵舎へと戻って行った。





ーおまけStory・finー






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