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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第74章 選択と衝突と決断






3人とも死んでいてもおかしくない状況だったのに、モブリットは捨て身で2人の命を救った。


モブリットの死は受け入れがたかったが、それと同時にどれだけ優秀な兵士だったのか痛感させられたミカサ達。





もう、これ以上誰も死んで欲しくない。





ここにいる全員が同じ事を強く思っただろう。


ミカサはハンジの返事に小さく頷くと、無言で敬礼をし、飛んで行った。










「ハンジさん…俺は…」



「私の判断だ。君のは判断材料…」





ジャンがハンジに進言した内容に何も嘘はなかった。

だがミカサが戻ってくるまでライナーを延命させてしまう事になっしまったのは事実だ。

散々悩んで覚悟をしたのだ。

この期に及んで情けをかけたつもりはなかったが、ジャンは自分のした行動が兵士として正しいものだったのかよくわからなくなってしまった。




しかし、ハンジはジャンの言葉を遮りこれは自分の判断だと主張した。





「しかし、どうする?」



「え…?」



「ミカサがもし注射を持って戻ってきたらの話だ…巨人になるとしたら…命に別状はないが重症を負ったサシャか……あるいは……」



そう言ってハンジはクレアを見た。



クレアはまだ生きてはいるが、座り込んだまま苦しそうに息をしている。

長丁場になれば命があぶない。

あまり考えたくはないが、このメンバーの中で選ぶとするのならば、注射を打つ候補にクレアはきっと入るだろう。



しかし、その時だった。






ーパシュッ!!!ー







ミカサが飛んで行った方角から信煙弾が上がった。

何らかの理由で叶わないという合図だ。

おそらくは、こっちに注射を持ってこれない程の重症者がいると考えていいだろう。




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