• テキストサイズ

ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第74章 選択と衝突と決断






「私は条件が揃ったとは思わない…」



「ゲホッ…ゴホッ……」



ライナーは咳き込みながら血を吐くが、ハンジはめり込ませた刃から力を抜かずに続ける。



「今はリヴァイやあちらの状況がわからない。それを確認する時間も余裕も無いと思うね。なぜなら、こいつらの底力は我々には到底計り知れないからだ…首を刎ねてもまだ安心できないよ!」



「ガッ…!!ガハッ…!!」




「ハンジさんらしく…ないですね。わからないものにはわからないと蓋をして、この先どうやったら俺達は巨人に勝てるんですか?」




「……………」




ハンジは首を切り落とすつもりで力をこめたが、ジャンの“ハンジさんらしくないですね”という言葉を聞くと、それ以上力を込める事ができなかった。




「俺達が敵を計り知れるようになるのは…いつですか?」




「……………」







私らしくない…か。


新兵のくせに言ってくれるじゃないか。


でも…間違ってはいない…かな…


そうだよね、いつもの私なら…


探究心と好奇心の塊みたいな私なら、こんな焦るようなやり方はしなかったと思う。


モブリットを失ったからだろうか…


それともクレアが危ない状態だからだろうか…


何にせよ、自分がこんな安直な行動をとっているうちは、敵を計り知る事なんてできないのは確かだ。





ハンジはジャンの言葉で数秒間黙ると、静かに振り向いた。




「ミカサ…」



「はい?」



「ガスはあとどれくらいある?」



「もう殆ど残っていません…ですが、エレンとアルミンの元への片道分はあります。」




「エレンとアルミンは…無事なの…?」




/ 1981ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp