第74章 選択と衝突と決断

「ごめん！！クレア、私先に行く！！」



「はい！！私は大丈夫です！」





このままではミカサ達が危ない。

ハンジは雷槍をかまえると、ミカサに向かって飛んでいった。












「ミカサ！！無茶だ！！」


負傷したサシャ抱えてコニーが叫ぶが、ミカサは捨て身の攻撃に出ようとしている。



「いいや、良くやった！！！」



「ハ、ハンジさん…？！！」



ミカサが捨て身の攻撃に入る直前、間一髪のところでハンジの助太刀雷槍が間に合った。



ハンジの雷槍がライナーの右顎を砕くと、子供の壊れた玩具のようにパカリと口が開いた。




何が起こったのか理解できていないのか、もしくはそこまで動けるほど回復していないのかはわからないが、ライナーの動きが鈍い。


この雷槍の威力を目の当たりにすれば、次にどこを狙うのかなど、わかりそうなモノだが、ライナーはポカンと口をあけたままだ。




「ミカサ！！今だ！！」




しかし、理由はどうあれ口をあけたままでいてくれるのなら好都合。




「ライナー…、出て！！！」




ハンジがとどめを刺すように命じると、ミカサは持っていた雷槍をライナーのうなじに届くよう思い切り奥まで放り込んだ。






ードガーーーーンッ！！！ー






ミカサの雷槍は喉の奥を直撃し、爆発した瞬間ライナーがうなじから飛び出してきた。




「や、やった…！！」




腹部を大きく損傷している。

すぐに四肢を切り落とせば時間を稼げる。




「コニー！！私がサシャを見てるから…ハンジさんとミカサでライナーの四肢を切り落としてきて！！早く！！」