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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第74章 選択と衝突と決断






「私は大丈夫ですので…ハンジさん、お願いします!!時間もありません!!」




「うぅ…クソッ!!あぁもう!!ちくしょう!!!」




ハンジは頭をぐしゃぐしゃと掻きむしると、突然走り出してしまった。




「えぇ?!ハンジさん?!」




部下の足など切れないと…ハンジは自分を置いてく事にしたのだろうか…


ハンジがそう判断したなら従うしかないのだが…




「ちくしょう!!ちくしょう…!!!」




1分もたたないうちにハンジは叫びながら戻ってきた。


その手に、“あるモノ”を持って……




「ハンジさん…それって……」



「あぁ…そうだよ。モブリットのジャケットだ…可愛いクレアの足を切るなんて…私1人じゃできない!!だから…モブリットにも手伝ってもらうんだ!!」



そう言ってハンジはモブリットのジャケットの袖の部分を使ってクレアの脛のあたりをギュッと縛る。

あとは…切るだけだ。





「あの、ハンジさん…1つお願いしてもいいですか?」



「何……?」



「ここには消毒薬も抗生剤もありません。なので私の足は、トロスト区に戻るまでに激しく損傷するはずです。そうなると私の足は膝下、もしくは太腿の辺りまで切断しなくてはならなくなります。なので…できるだけ残せるように足首ギリギリの所で切っていただけると…助かります…」



「わかった…」



「それと…できたら一太刀で決めてもらえると…ありがたいです…」



「勿論だ…!!一太刀で終わらせる!!」




クレアはハンジに負担をかけまいと、必死に笑顔を作ってみせたが、その健気な姿がかえってハンジの胸を締めつけてしまった。




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