第71章 ウォール・マリア奪還作戦
「お、お前ら…こうなる覚悟は済ませたハズだろ!?しっかりしろよ!!やるぞ!!!」
ジャンがかぶりを振りながらコニー達を叱咤すると、とどめを刺すべく皆で飛びかかった。
ードガーーーーーンッ!!!ー
巨大な爆発音と煙からゆらりと姿を見せたのは、うなじから飛び出したライナの上半身。
口から上は吹き飛んでいでいる。
「ハハハ…やったな…今まで散々手こずらせやがって…ざまぁねぇな…悪党め…」
頭の吹き飛んだライナーにジャンは捨て台詞を吐くが、コニーとサシャは隣で放心し涙を流している。
「おいサシャ!コニー!何泣いてんだ!!立てよ!まだ終わったわけじゃねぇ!まだライナーを殺した“だけ”だ!!泣いてる時間はねぇぞ!!」
そう、まだライナーを殺しただけ。
殺さなくてはならない人間はまだいるのだ。
ライナーは雷槍の餌食となり破れたのだ。
そう思っていたのだが…
「待て!全員気を抜くな!!まだだ!!装備を整えて次に備えろ!!」
ハンジはライナーの身体がわずかに動いたのを見逃さなかった。
「オォォォォォォォォォォォォ!!!!!」
しかし、気づくのが遅かった様だ。
ライナーは何かの合図の様な不気味な叫び声を響かせると、獣の巨人が4足歩行の巨人の背中に乗ってる樽を1つ手に取り、シガンシナ区の方角へと思い切り投げ飛ばす。
「まさか……」
「あれは……」
エルヴィンとリヴァイに嫌な予感が走る。
「クレア……クソッ!!!」
助けに飛んでいきたいがどうしたって不可能だ。
リヴァイは馬を守ってる兵士の援護をしながら盛大に舌打ちをした。