第70章 前夜・交わる想い
壁内の歴史を大きく変えてしまうとんでもないクーデターを命懸けで成功させた後は、休む間もなく巨人の“硬質化”という摩訶不思議な力を使ったウォール・マリア奪還作戦。
あの時には考えられなかった作戦が明日の日没と同時に開始されるのだ。
当時よりも“死”というものがよりリアルになってしまったと言っても過言ではないだろう。
自分達を取り巻く運命が一歩…また一歩と地獄へ進んでいるような気にさせられる。
それ故にこんなにも怖いのだろう。
だからといって、クレアを前にしてそんな事を考えるなど時間の無駄だ。
公に心臓を捧げた調査兵である以上、これは避けられぬ運命。
大切な恋人を失うかもしれないという恐怖に埋もれて無駄な時間を過ごすよりも、クレアの中で何もかも忘れて欲望のままに繋がっている方がはるかにいい。
そう考えたリヴァイはもう1分1秒が惜しくて、自身のズボンの下で早く繋がりたいと主張している陰茎を取り出すと、クレアの両脚を抱えた。
「あぁ……へい…ちょう…?」
「中途半端な前戯で悪いが…どうしても我慢がきかねぇ…もう、挿れてもいいか?」
「兵長……」
人類最強の兵士長リヴァイが自分を欲して余裕をなくしている。
眉間にシワを寄せて余裕をなくしたこの表情は、クレアの胸を焦がし情欲に火をつける。
「あ、あの…大丈夫です…私も早く兵長が…欲しいです…」
「了解だ……」
天井に向かって逞しく隆起している陰茎の先端を、リヴァイだけが知っているクレアの秘密の入口にあてがうと、ソコは何もしていないのにもう十分に潤っていた。