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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第64章 それぞれの決断に、変わる風向き







「そうか、分かった…その礼拝堂を目指すぞ!!!」



「了解!!!」



一同返事をすると、礼拝堂に向かうため、馬の走る速度を上げた。



「夜が明ける頃にはレイス家の領地に兵団が送り込まれるはずだ。それまでレイスは待ってはくれないだろう…私達が急がないと!エレンが…食われるかもしれない…」



「………」



ハンジ達が乗っている荷馬車の手綱を握っていたアルミンは、馬を走らせながら考える。


ハンジの話していた巨人化能力継承のシステム。

これが仮に本当だとしたら…エレンも巨人化できる人間の誰かを食べた事になる。


エレンはいつどうやって巨人になり、誰を食べて能力を得たのか…

幼い頃からずっと一緒にいたアルミンですら想像ができなかった。





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「…………」



目が覚めると、エレンは見覚えのない洞窟の様な場所に拘束されていた。



上半身の服は脱がされ口にはさるぐつわ、両手は吊るされている。

たが、下の方を見るとヒストリアは拘束されていなかった。

この状況から当時の作戦は失敗に終わった事くらい想像はつくが、その後の動きがまったく読めなかった。

この煌々と光っている不気味な洞窟。

時間もわからなければ、調査兵団の安否も分からない。



だが、視線を右に左に動かしているとなんとなく初めて見る場所では無い事に気づく。



しかしこの既視感の正体が分からない。



すると、エレンのすぐ背後までやってきたヒストリアとロッド・レイスがおもむろに片手をだした。



「私達が彼に触れるだけでいい。ここでなら、少しのきっかけを与えるだけで記憶の共有ができるはずだ。その方が口で説明するより早い…」



「………!?」



何を言ってるのか分からぬままロッド・レイスとヒストリアのてのひらがエレンの背中に触れると、エレンの脳内は突然雷が落ちたような強烈な衝撃を受けた。




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