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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第3章 衝撃的な出会い




まったく事態が把握できないが、そんな事はお構いなしに教室のドアがバーーン!と大きな音を立てて開いた。


「おーーーい!訓練兵のみんなー!頑張ってるかーい!エルヴィンは急用で来れなくなったので今日は私ハンジ・ゾエが代理で巨人について語っちゃうよー!」


ハンジ・ゾエと名乗った女兵士は左手を腰にあて、右手を大きくブンブン振りながら、意気揚々と教室に入ってきた。


突然の事に頭は軽くパニックだったが、冷静に事の事態を推測すると、こうだろう。


エルヴィン団長は急用でこれなくなった。

代理を頼まれたのは本当はモブリットという兵士。

だが、上官であろうこの女兵士がその役を横取りしてしまった。


周りの訓練兵をみると、皆口を半開きにして固まっていた。
余り気乗りはしなかったが、隣の訓練兵にコソッと聞いてみた。


「ねぇ、みんなどうしたの??」

「え?知らないの?ハンジ分隊長っていえば、巨人オタクで調査兵団でも変人で有名…しかもしゃべりだすと止まらないっていう噂が…」

「そ、そういうことなのね…」


ハンジが教室に入ってしまったことでキース教官は諦めたのか、大きなため息をつきながら去っていった。
口もとはかすかに「クソッタレ」と呟いてるようにも見えた。

そしてモブリットが折りたたみの椅子を広げて、教室の右端に腰掛けると、しきりにハンジに

「いいですか分隊長!90分ですからね!90分!」

と声をかける。顔は脂汗でびっしょりだ。

「わかったわかった」

と適当な返事をしたところでハンジの1人劇場が始まる。

エルヴィン団長に会えると期待してめかしこんでいた女子の訓練生の落胆ぶりといったらなかった。


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