第9章 駈けだす想い
2人合わせて4,5回はさせられたであろうか。
クレアの顎から胸にかけては、飲み込みきれなかった精液でベタベタになっている。
「そろそろ、本番して終わりにしねぇと怪しまれるぞ…」
「あぁ…そうだな…」
2人は目の色を変え、再びクレアに視線を向けた。
本番。クレアには聞き馴染みのない言葉であったが、きっと最悪の展開なのであろう。
これだけ射精していてまだ足りないのか。
もうこのままこの2人に最後まで犯され、身体の中まで汚されてしまうのか。
クレアは絶望感で目の前が真っ暗になり、徐々に抵抗する力も薄れてきてしまった。
「クレア。これで終わりにしてやるから抵抗するなよ。」
「リゲル、今度は俺が先だ。」
すると、リゲルは膝立ちになっているクレアの両手首を後ろで拘束させたまま後頭部の髪を掴み、地面に押し付ける。
「うう……」
ジャリジャリと地面の砂が頬を擦った。
クレアは膝立ちしたまま上半身を地面に押し付けられている。ザズはこのまま後背位の体勢で挿入するつもりのようだ。
段々と身体の力が抜けていく中で頭に浮かんだのは、ハンジの笑顔と、奇行種とぶっきらぼうに呼ぶリヴァイの不機嫌そうな顔。
「……リヴァイ……兵長……」
思わずクレアの口からリヴァイの名前がこぼれた。
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一方、リヴァイとハンジは思いつく限りの場所を走りまわり、クレアを探していた。
地下室、兵舎裏、馬具倉庫、備品倉庫………
「ったく、どこいきやがった!」
2人は息を上げていた。
「だいたいは探したと思うんだけど…あとはどこだろう。」
息を上げながらも2人で冷静に考えた。
リヴァイもイライラする気持ちを抑えながら必死に考えた。
人気のなさそうな所は一通り探したのだ。
今一度、見落としはないか考える。
こうしている間にもクレアが危険な目にあってるかもしれないのだ。
すると、リヴァイは1箇所、可能性のある場所が思い浮かんだ。
「ハンジ……あそこだ。予備馬の倉庫だ。あそこなら早くに人気がなくなるし、騒いでも兵舎までは聞こえない。ちくしょう、なんで気づかなかったんだ。」