第60章 新・リヴァイ班、始動
ー翌朝ー
昨夜はなんだか少し気不味い夕飯だった。
仕方のない事だが、ジャンとサシャとコニーの態度がよそよそしい。
リヴァイはリヴァイで“時間がたてば忘れる”とさも他人事の様だった。
いたたまれなくなったクレアは、かき込むように食事を済ませると、早々にハンジの部屋へ行き、遅くまでアレコレと実験結果のまとめの手伝いをして寝るまでの時間を過ごした。
「エレン…入るよ…?……あ、あれ?」
そして一夜明けた今朝、エレンの様子を見に来たクレアは、エレンの熱が完全に下がってるのに気づくと、少し声をかけてみた。
「エレン、エレン?!朝だよ、起きれる?!!」
「………!?」
すると、ゆっくりと目をあけたエレン。
「あっ!!良かったぁ、エレン、目が覚めたのね!!」
「あ…クレアさん…?オ、オレって……」
「無理しないで、今何か飲み物を持ってくるから!それと、兵長達も呼んでくるね!!」
「は、はい…!!」
急いでリビングまでおりて行くと、ちょうど朝食の準備が整ったタイミングだった様で、皆リビングに集合していた。
「あ、あの!エレンの目が覚めました!!あ、ミカサ!そのお湯もらってもいい?あと、水とか持っていってあげないと…」
「あ、クレアさん…私が持っていきます!!」
1人であたふたとし始めたクレアだったが、ミカサとヒストリアがお湯の入った桶にタオル、そして水差しを手に取るとハンジが声をかけた。
「じゃあミカサとヒストリアはついてきてくれる?みんなー、ちょっとエレンの様子をみてくるから先に朝ごはん済ませちゃって〜!!」
ハンジが先に朝食を食べるように伝えると、リヴァイにクレア、ミカサにヒストリアはハンジの後についてエレンの部屋へと向かった。