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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第59章 奇行種、奔走





「いらしていたのですねピクシス司令。丁度良かったです。今回の件の調査報告に参りました。彼は…
…」



「104期調査兵団、コニー・スプリンガーです。」



「彼は例のラガコ村の出身であり、事件発生当時を知る兵士であるため私の調査班に同行してもらいました。」



「コニー…、ご苦労だったな…」


「はい……」



普段コニーは誰かと喋っている姿を見かける事が多い。

だが、先日調査に行ったラガコ村。

そこで浮かび上がった疑問に仮説。

あまりにも酷な内容に、兵舎に戻ってくる頃には殆ど喋らなくなってしまった。


リヴァイが精一杯に声をかけるが返ってきた言葉は、“はい”という返事だけだった。




そんなコニーの姿に、一気に部屋は重たい空気へと変わるが、ハンジもコニーも調査報告に来たのだ。

ハンジが少し気不味そうにその沈黙を破った。



「わ、私から説明させて頂きます。今回の巨人の発生源ですが、やはり我々の仮説の信憑性が増す材料が揃うばかりです。村の家屋は全て家の内側から何かが爆発した様に破壊されていました。またあれだけの破壊跡がありながらも…血痕1つ見つかりませんでした。何よりラガコ村の住民が未だどこにも見つかっていません。そして…壁内に出現し討伐された巨人の総数が…ラガコ村の住民の数と一致しました。」



家屋が破壊され住民が見つかってないとなると、巨人によって食われたというのが、自然な発想だが、村には血痕1つ残ってなかった。

更には馬を管理している厩舎も荒れた様子はなく、誰かが慌てて逃げようと馬を引っ張りだした形跡もなかったのだ。




「今回出現した巨人の正体は、ラガコ村の住民である可能性が高いと思われます。」




そのため最終的にはこの仮説が1番の有力な説となった。




クレアは、コニーが1番最後に言った事を思い出す。


“誰だよ…俺達をこんな目に遭わせる奴は…絶対に…許せねぇ…”


本当にその通りだ。



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