第55章 ハンジ班!新結成!
「クレア君、ハイこれ。もし痛くて眠れないようならこれを飲みなさい。明日の朝まではここで安静にしていてね。」
医師はクレアに内服薬を渡すと、仮眠室の方へ戻っていった。
「……ハンジさん、私はいったいどれぐらい気を失っていたんですか?!」
「…?クレアが気を失ったのは一昨日。昨日は丸一日眠っていた。まぁ、エルヴィンもまだ目覚めてないし、昨日は私とリヴァイで今後の事を話し合っていたんだ。」
「今後の事…ですか?」
「うん…まぁ、エルヴィンはまだ意識が戻らないから仮決定なんだねどね。新しい班の編成や、エレンやヒストリアの隠し場所。ニック司祭をトロスト区の兵舎に泊まらせる手続き。それにコニーの出身、ラガコ村の調査とまぁ色々とあるんだ。」
「エレンとヒストリアの隠し場所…ですか?」
「クレアもあのニックから聞いただろう?ヒストリアは壁の秘密をどうするか決めれる権利をもった貴族の末裔だ。このまま王政がエレン同様ヒストリアを放っておく訳がない。しばらく104期はまとめて山奥へ潜伏させる予定だ。」
「その前に、ラガコ村へも行かないとね!!」
「ラガコ村では何かあったのですか?」
「うん…家屋の破壊状況や、コニー達が村に行った時に不審な点がいくつか報告されてそれを確かめに行くんだ…それと、ニック司祭は、我々には話す気はないけど壁の秘密を知る重要人物だ。しばらくトロスト区の兵舎で匿うことになったんだ。この事はくれぐれも内密にね。」
「は、はい……」
「ひとまずクレアは今日いっぱいまでゆっくり休んで。心配しなくても、仕事は山程あるから明日からお願いね!」
「ハンジさん……」
「じゃあ!私は先に朝ごはんに行ってるよ!!後は邪魔しませんので、ごゆっくり〜〜!」
「ハ、ハンジさん?!!」
ハンジはピョンッとベッドから下りると、ヒラヒラと後ろ手を振りながら医務室を出ていった。