第55章 ハンジ班!新結成!
「おいクソメガネ…いいげんクレアから離れろ…」
リヴァイが声をかけるが、ハンジはスースーと寝息を立て、涎を垂らしながら熟睡だ。
「ハ、ハンジさん…?!」
しかし、クレアが戸惑いながらもその名を呼ぶと、ハンジの目がパカッと開いた。
「あれ?!クレア!起きたの?お、おはよう!!」
「えっ?!」
クレアを後ろから抱きしめたままハンジはバッと起き上がる。
「キャッ!!」
するとクレアも引っ張られるようにギュンッ!と身体が自動的に起き上がった。
視界が横になっていた状態から一気に90度変わる。
クレアは小さな悲鳴と共に朝を迎えた。
「クレア、大丈夫??火傷痛まない?もうムチャするんだから…ホラ、ちゃんとこっち向いて見せて!!」
相変わらずの寝起きのテンションにクレアはまだついていず、ボンヤリしていたら頬を包まれグイッと回転させられる。
「ギャーーーー!!ハンジさん!痛い!痛いです!」
「え?!やっぱり火傷痛むの?化膿しちゃったかな?どうしよう!!せ、先生〜〜!!」
「ハンジさん……」
違う……
今のは火傷が痛んだのでは無く、急に回転させられた首が悲鳴を上げたのだ。
そんなクレアの事情などまったく分かっていないハンジは、ベッドの上に座ったまま飲食店で店員を呼ぶかのように、手を上げ奥の仮眠室にいる医師を呼んだ。
「落ち着けハンジ!!!」
しかし、こんな状況に呆れたリヴァイはなんの躊躇いもなくアワアワとしているハンジの脳天めがけてゲンコツを落とした。
ーゴツンッ!!!ー
「イテッ!!いって〜〜〜!リヴァイ酷い!クレアが心配じゃないの!この冷酷無慈悲!冷徹漢!!ついでに目つき悪い!!」
「ハンジさん!!」
頭のてっぺんを両手で抑えてゴロゴロとベッドの上でのたうち回ってると、奥の仮眠室から医師が出てきた。