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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第54章 裏切り者の戦士





「お前さぁ…疲れてんだよ!」


「!?」


「なぁベルトルト、こうなってもおかしくねぇくらい大変だったんだろ?」


「…!?あ…あぁ…そうだよ!ライナーは疲れてるんだ!」


「だいたいなぁ〜お前が人類を殺しまくった「鎧の巨人」なら、何でそんな相談をオレにしなくちゃなんねぇんだ。そんな事言われてオレが“はい行きます”って頷くわけがねぇだろ…」





「……そうか…その通りだよな…何を…考えているんだ俺は……本当におかしくなっちまったのか?」





「とにかく街に行くぞ……」








そう……エレン。

そのまま素知らぬフリをして2人をトロスト区まて誘導して!!

ミカサ……。

大人しく2人がついていくなら飛び出さないで!!


クレアは心の中で必死に訴える。


叫べるものなら叫びたい。

だが、それができない。


ライナーとベルトルトはエレンの誘導に乗るだろうか。

クレアは固唾を飲みながら3人の会話に耳を傾けた。







「きっと…ここに長く居すぎてしまったんだな。バカな奴らに囲まれて…3年も暮らしたせいだ。俺はガキで…何1つ知らなかったんだよ。こんな奴らがいるなんて知らずにいれば……」




ライナーは自虐的に笑いながら自身を責めるような事を言っているが、様子がおかしい。



「俺は…こんな半端なクソ野郎にならずに済んだのに……」



どうする…どうする…

判断を誤れば何もかもアウトだ。

クレアは冷や汗を流しながら、ミカサと同様臨戦態勢をとる。




「もう俺には…何が正しい事なのかわからん…ただ俺がすべき事は、自分のした行いや選択した結果に対し……戦士として最後まで責任を果たす事だ!!」




「!!!!」



ライナーの腕から出ている蒸気。

ライナー達はやる気だ。

地下深くまでの誘導が無理ならここで仕留めなければ…



ー決して躊躇ってはいけないよー



昨夜ハンジから言われた言葉が何度もクレアの頭の中でリフレインした。


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