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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第54章 裏切り者の戦士





「でも…巨人は実際に壁の内側に出てるんだよ。」



「ちゃんと見たのか?!まだ酒が残ってんじゃねぇのか!?」




「飲むかよ!!」



エレン達の疑問ももっともだが、実際壁沿いを見てきたハンネスも見ていないものは見ていないのだ。



いったい何がどうなってるのだ。



「う〜〜ん…壁に穴が無いのならしかたない。一旦トロスト区で待機しよう。」





「何なんだよ…いったい…」


「どういう事だろう…この5年間に無かった事がこんなに一度似起こるなんて…」




コニー達は実際に夜でも動ける巨人の大群を2度見たのだ。事実、その結果としてナナバ班もゲルガー班も全滅だ。


それが今、穴はない、巨人はいないときている。


全員頭の中は疑問符だらけだ。



「なぁエレン……話があるんだが……」



「…?何だよ。」



あれコレ疑問を口にしていたらライナーが話しかけてきた。













「モブリット…まさかついに地下を掘る巨人が現れたんだとしたらどうする?……大変だ…」



「そうなると、位置を特定するのは相当困難ですね…」



「今はとにかくユミルを安全に運ぶ事を考えよう、まだ地面を走るには巨人がいるし…どうするかなぁ……」











「クレアさん…ユミルは本当に大丈夫でしょうか?息はしていますが…腕も脚も失ってしまって……」


「ヒストリア……大丈夫よ。」


ユミルの巨人化がエレンと同じ仕組みであるのなら、手足は再生するはずだ。

疲れている筈なのにヒストリアはずっとユミルにつきっきりだ。

きっと、同期の兵士という以上に深い絆がこの2人を繋いでいるのだろう。

かつて自分にもそんな存在がいたクレアは、ヒストリアの気持ちが痛いほど分かった。



「……………?!」









ー「俺たちは5年前…壁を破壊して人類への攻撃を始めた。俺が鎧の巨人で、こいつが超大型巨人ってやつだ…」ー




ユミルの左手の脈を測っていると、クレアの耳に妙な会話が聞こえてきた。



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