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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第54章 裏切り者の戦士






「あぁん!もうあの2人はまったく!!」



2人の独断行動にブーブーと口を尖らせていると今度はモブリットが大きな声を上げる。



「分隊長!あれを見てください!!」



「モブリットまで!!いったいどうした……の…?」



モブリットが指をさした前方を見ると、崩れ落ちた塔の下敷きになっていたのだろうか?

複数の巨人が、瓦礫を押しのけながら這い出て暴れまわっていた。



「ちょっとぉ!ちょっとちょっと!何これ!!それに…本当に新兵がいるって言うの?」



ハンジも小さな人影を確認できた様だ。

私服を着用している姿から104期の新兵である事がわかる。


ハンジ達もクレアとミカサに続くように急いで馬を走らせた。






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その頃、倒壊したウトガルド城に残された104期のクリスタ、コニー、ライナー、ベルトルトは度重なる想定外に疲弊しきっていた。


隔離されていた施設で時間を持て余していたら、突如巨人が壁内に現れて丸腰の状態で馬を走らせることになった。


4班に別れて各村や市街地にこの事態を知らせるために離散したはいいが、結局壁の破壊場所は特定できないままナナバ班とゲルガー班は南西の壁際で鉢合わせになってしまった。


運良く古城跡を見つけたは良かったが、ホッと息をつけたのもわずか数時間。


真夜中だというのに巨人の大群が2度も押し寄せて頼りだったナナバもゲルガーも、その班員も全滅してしまったのだ。


もう後がないと思った時に、突然ユミルが巨人化し、塔に群がる巨人めがけて1人で戦い始めたのだ。


なぜユミルは巨人化の力を持っていたのだ。


エレンは巨人化できる事すら知らなかったのに、ユミルは自分が巨人化できる事を知っていた。


知っていて、何故黙っていたのだ。


しかし、それは無事にこの窮地を脱してからでないと聞くことはできない。



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