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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第53章 謎と疑惑と真実





「つまりあの壁は大型巨人が主柱になっていてその表層は硬化した皮膚で形成されていたんだ。」


ハンジの仮説にジトリと汗をかきギュッと目を閉じるニック。

その反応をハンジは見逃さなかった。

大方間違いではないのだろう。



「それって、さっきアルミンが話していた内容にそっくり……」


ミカサは地下室でアルミンが話していた事を思い出す。アルミンもハンジと同じ様な事を言っていたのだ。



「あ…!!じゃ…じゃあ……!!」




「待って待ーーーって!!」




「うっぷ………!?」




「ここは私に言わせてくれ!!」



どうしても自分で言いたかったハンジは、身を乗り出したアルミンの顔を手のひらで覆うと、容赦なく押し戻した。



「このままじゃ破壊されたウォール・ローゼを塞ぐのは困難だろう…穴を塞ぐのに適した岩でも無い限りはね…でも…もし…もしだよ…?」



口角を上げ話すハンジの姿は何だか少し楽しそうだ。

そんなハンジを食い入る様に見つめ104期の3人。

それに釣られるようにクレアも拳をギュッと握りながら続きが語られるのにじっと耳を傾ける。






「巨人化したエレンが、硬化する能力で壁の穴を塞げるのだとしたら?!どうなるかな?」






「……!!オレで…穴を塞ぐ…!?」





“エレンが”、穴を塞ぐのではない。


“エレンで”、穴を塞ぐのだ。





「元の材質は同じはずなんだ…巨人化を解いた後も蒸発せずに石化した巨像を残せるのならあるいは…まぁ、本当に…もしそんな事が可能なら何だけど…さっきまでそう考えていたんだ…」



「賭ける価値は大いにあると思います…同じやり方が可能なら…ウォール・マリアの奪還も明るいですよね。従来のやり方だと大量の資材を運ぶ必要があったからそれを支える人員や兵站を考えると…壁外に補給地点を設けながら進むしかなかった…それにはおよそ20年かかる計算だったけど、荷馬車を護送する必要も無いとなると…シガンシナ区まで最速で向かう事も可能だと思います。」



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