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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第53章 謎と疑惑と真実





「へ、兵長……」



その手に握られた物騒な物が目に入ったクレアは思わずゴクリと唾を飲み込んだ。



「まぁ…質問の仕方は色々ある…俺は今…役立たずかもしれんが…こいつ1人を見張ることぐらいできる。くれぐれも…うっかり身体に穴が空いちまう事が無いようにしたいな…お互い…」



ハンジとはまた違った方法での脅しに、ニックの表情もさらに固くなるが、話すつもりはないようだ。



その様子に軽くため息をつくと、今度リヴァイはハンジに声をかけた。



「それはさておきだ…ハンジ、お前はただの石ころで遊ぶ暗い趣味なんてあったか?馬しか話し相手のいなかった訓練兵時代の誰かさんじゃあるまいし…」



「へ、兵長……それはあんまりです…私は石ころでは遊びませんでしたよ…」



確かに間違いではないが、今ここで言う必要もないだろうとクレアは小さく言い返してみせる。



「なんだよ、馬しか話し相手がいないのも、石ころで遊ぶのも立派な根暗だ。」



「うっ………」



暗くて冷めた性格だったのは間違いないため、頭っから否定する事ができず、クレアは何も返せなかった。



「ハハッ…私が石ころで遊んでる様に見えた?まぁでも今の私はこれに興味津々だ。リヴァイには暗い遊びに見えたかな?」



リヴァイの辛辣な突っ込みにもサラリと返すと、ハンジは持っていた物を皆に見せた。



「これはただの石じゃない…女型の巨人が残した硬い皮膚の破片だ。」



エレンもミカサもクレアも食い入るように見つめるが、アルミンがいち早く“ある事”に気づく。



「え…え!?き、消えてない?!」



「そう!!!アニが巨人化を解いて身体から切り離されてもこの通り!蒸発もしない…消えてないんだ…もしかしたらと思って調べてみたんだけど。壁の破片と見比べたらその模様の配列や構造までよく似ていたんだ!」


どうやらハンジが出発直前まで調べていたのはこの事だったようだ。





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