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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第53章 謎と疑惑と真実





「ハハッ……ごめんごめん…彼は壁の中に巨人がいる事を知っていた。でもそれを今まで黙っていた。何故だかはしらないが、自分が死んでもその他の秘密を言えないというのは本当らしい…彼ら教団は何かしら壁の秘密を知っている。」




「はぁ!?!何だそりゃ!!!」




エレンはアニを捕えた後の事を何も知らない。

ずっと眠っていて、一行の準備が終わって出発をする直前に起こされたのだ。

壁の巨人の事もニックがずっと黙っていた事も聞くのは初めてだ。



「うっ……!!」



しかし、アニとの戦闘で力を使い果たしたのか、勢いよく立ち上がったが、グニャリと視界が歪み、尻餅をつくように再び座り込んでしまった。



「エレン…おとなしくしていて、まだ巨人化の後遺症が……」



「他の教徒に聞いてもよかったんだけど…彼は自ら同行する事を選んだ。状況が変わったからね…現状を見てもなお原則に従って口を閉ざし続けるのか自分の目で見て…自分に問うらしい……」



ニックは心境の変化があったのか、出発する直前のハンジに声をかけて自ら同行する事を申し出たのだ。



「イヤイヤイヤイヤ…それはおかしいでしょ!?何か知っている事があるなら話して下さいよ…人類の絶滅を防ぐ以上に重要な事なんてないでしょう…」



ハンジがあそこまで本気の脅しをかけても口を割らなかったニックだ。

当然エレンの申し出にも、口を堅く閉ざしたままだ。



「どうだろう…私には司祭は真っ当な判断力を持った人間に見えるんだ…もしかしたらだけど…人類滅亡より重要な理由があるのかもしれない……」



頑なに口を開こうとしないが、あのハンジの脅しがあったからこそ、少なからずニックは思う所があり、同行をしたのだ。


現状を見ておおいに自分に問いかけたらいい。


そこから何か重要な情報を引き出せる事を、ハンジは願っていた。


「まぁ…こいつには少し根性があるらしいが、他の信仰野郎共はどうだろうな…全員がまったく同じ志とは思えんが……」



ハンジ達の会話を聞いていたリヴァイは、上着の内ポケットに入れてある物を手に取り、静かに話を続ける。



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