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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第53章 謎と疑惑と真実





「状況は分かった。でもアルミン、全てが絶望的というわけでもないよ。このままエレンがアニを取り押さえるのに成功すれば良し。それに例え逃げられたとしてもアニが女型の巨人の正体だという事は世間に知られてしまったんだ。追われる身になるのは免れない。」



「ハンジさん……」



「だからと言って、これだけの騒ぎに犠牲を出している。勿論、逃がすつもりはないけどね!」



しかし、こうしている間にも応援の調査兵がどんどん集まってくるが、素早い動きで攻撃をかわし、うなじへのダメージを与える事ができない。

おまけに一般の人間の命など、まったく眼中にないのか、走り回っては周りの家屋を手で薙ぎ払い反撃をしてくる。



「エレン…今回はうまく自分を保っている様に見えるけど……このまま時間を稼いでもらいたいな…二手に分かれて!!何としても女型を確保せよ!!」



この場にエルヴィンもリヴァイもいないため、ハンジが指揮をとり兵士を動かす。



「これじゃあ…沢山の人が死んでしまう……」



クレアはハンジの命令通り、先回りをして足を止めようとするが一対一で格闘している2人の間に割って入る事ができない。



「本当に…この巨体をエレンやアニが操ってるというの……?」



2体とも14mは余裕で超えている。



その巨体を自在に動かし格闘している。


その異様な光景にクレアは言葉を失ってしまう。



だが一瞬の隙を突かれ、エレンが顔面への攻撃をモロにくらってしまった。



砂煙を上げて瓦礫と化した建物にエレンが倒れ込むと、アニは壁に向かって走って行ってしまう。



「ど、どうして……?」



アニの、正体はバレてしまった。
どうしてもエレンを連れ去りたいなら最後のチャンスのはず。

しかし、アニは巨大樹の森ではうなじごとエレンを口に含み連れ去ろうとしたが、今は倒れ込むエレンに背を向け逃げ去ろうとしている。


理由が分からない。



「ま、待って…!!逃さない!」



だが、そんな事を考えている暇はない。

追いかけなければ。

散々格闘して疲弊しているはずなのにアニは巨人の姿のまま壁をよじ登り始めた。


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