第49章 104期入団
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今日の実験はひとまず終了となり、エレン達は古城に戻ってきた。
ハンジが色々と動いてる間皆で待機だったが、エレンはその場にいる事ができずに部屋の外へ出て階段に座り込んだ。
「………」
すると、黙ってエレンの後をついてきたリヴァイ。
そして何も話さないままただ黙ってエレンの横に立ち腕を組む。
なんとなくこの沈黙が気不味くなったエレンは正直に自身の気持ちを話してみることにした。
「オレは…ここにいる事で生かしてもらってるっていうのは分かってるつもりです。オレ自身が人類の天敵たりえる存在であることも…ただ、実際に敵意を向けられるまで…気づきませんでした。自分があそこまで信用されてなかったとは…」
「当然だ…そういう奴らだから選んだ。」
「……!」
「地獄の様な状況で、あいつらは何度も生き延び成果を残した。生き方を学んだからだ。巨人と対峙すればいつだって情報不足。いくら考えたって何1つ分からない状況ばかりだ。ならば努めるべきは迅速な行動と最悪を想定した非常な決断。かと言って血も涙も失ったわけでもない。お前に刃を向けることに何も感じないってわけではなかったはずだ。」
「……は、はい。」
「その辺は勘違いするなよ…」
リヴァイはそういうが本当にそうだろうか。
エレンは自身に刃を向けられた事が思いのほかショックだった。そのためリヴァイの言葉を全て都合よく解釈する事ができず、曖昧な返事になってしまった。
「リヴァイ兵長…それに…エレンもいるの?」
「…?クレアか?」
「あの、お待たせしました。ハンジさん、到着しましたよ?」
「あのクソメガネ、待たせやがって。オイ…行くぞ。」
「は、はい…」
3人は皆が待機していた部屋まで戻ると一旦出ていたハンジが戻ってきていた。
「クソでも長引いたか?」
「そんなことないよ、快便だったけど。上への説明に手間取っちゃってさ。まぁエレン、とりあえずこれを見てくれ。」
ハンジはエレンの実験過程を報告しに行っていた様だった。