第49章 104期入団

「何？！なんの音！！？いったい何が…」


全速力で林を出ると、ハンジの雄叫びが上がった。






「！？！、うぉおおおおおおお！！！おおおおい！！うおおおおお！！！」



よく見ると全身ではなく、エレンの一部が巨人化している様だった。



両手を上げ、高々とジャンプをしながらハンジは興奮をあらわにするが、なんだか周りの様子がおかしい。


リヴァイ班の精鋭は皆険しい表情でエレンを睨み、抜剣している。





「エレン…！どういう事だ！」


「は…はい？！」


「なぜ今許可もなくやった？！答えろ！！」


「エルド、待て…」


「その腕をピクリとも動かしてみろ！その瞬間てめぇの首が飛ぶ！」


「オルオ、落ち着けと言っている！」


「兵長！エレンから離れて下さい！近すぎます！」


「ペトラ、離れるべきはお前らの方だ、下がれ。」


「なぜです！？」


「俺の勘だ。」



「エレン！何か喋れよ！」


「エレン！」


「答えろ！」


「お前は人類にとっての…」







「ちょっと！！黙ってて下さいよ！！」







「モブリットさん、ハンジさん…あれはいったい…」


リヴァイは冷静に見えたが、リヴァイ班のメンバーが完全に戦闘モードになって怒鳴り声を上げている。

クレアは尋常ではない様子に緊張が走ったが、この雰囲気を良くも悪くもぶち壊した人物が1人。



「エレーン！その腕触っていいいぃぃぃ？！」



我が敬愛する分隊長、ハンジ・ゾエだ。



グンタを突き飛ばし鼻息荒くして飛んできたハンジ。



「ねぇ！！いいよねぇ？！いいんでしょ？！触るだけだから！！ねぇエレン！触るだけだから触らせてぇ〜〜〜！！」



完全にリミッターが壊れた様だ。

ハンジが男だったらこの台詞は完全にアウトだろう。



「ハンジさん…！？ちょっと待って……」



しかしエレンの制止も聞かずにハンジは巨人化したエレンの腕を素手で掴んだ。

のだが…




ージュウウウウウウ！！！ー




「あっっっっ…つーーーい！！！」



再びハンジは飛び上がった。