第49章 104期入団
「はい!もちろんです…明日の実験の為にも詳しく知っておいた方が良いかと思いますし。」
「そ、そうだね。うん、今の話じゃ省略した部分も多かったし…もっと詳細に話すとしよう。ちょっと長くなるけど…」
エレンの目は真剣そのものだった。
この時点では…
────────────────
「あ、あの…兵長。やっぱりエレンが心配です。さすがにあんな興奮状態のハンジさんと2人にするなんて…下手したら朝までコースですよ?」
「ハッ、今頃はあのクソメガネの弾丸話に捕まってるだろうよ。」
「でしたら助けに行きましょうよ…」
「必要無い。調査兵団の洗礼だ。」
確かにそうかもしれないが…
それにしても予備馬当番での筋肉痛といい、ハンジのエンドレストークといい、ミケに匂いを嗅がれる事といい、いったいこの兵団の洗礼はいくつあるのだ。
「せっかく調査兵団に入団してくれたのに、辞めたいと言い出してしまったら大変ですよ?」
「アイツがそんなヘタレだったら俺が削ぐまでだ。何も心配いらない。」
「兵長……」
「それより、お前は自分の心配はしなくていいのか?」
「………え?」
ここは清潔に掃除された質素な個室であり、壁際にはベットが1つ。
そして、この部屋にいるのは自分とリヴァイの2人きり。
「明日の庭掃除の予定が流れたのは由々しき事態だが、あのクソメガネにお前がくっついてきた事に関しては文句はない。モブリットはさしずめハンジのサボった事務仕事の処理で兵舎残りだな?」
「……う…その通りでございます。」
するとリヴァイはクレアの手を引くと少し力を入れてベットに座らせた。
「まさかお前は…俺が今朝方したので満足できてるなんて…思っちゃいないよな?」
「へ、兵長…?」
少し口角を上げて悪い笑みをこぼすと、リヴァイはクレアの両肩を押してベットに押し倒し覆いかぶさる。
「あ、あの……」
これは、もしかしなくても、もしかする展開なのだろうか。
クレアの心臓がドクンと大きく高鳴った。