第49章 104期入団
「(ったく、余計な事言うな!!!)」
「???」
去り際にオルオからは肘で小突かれてしまう始末。
いったいなんだと言うのだ。
「あぁ…やっぱり。聞きたそうな顔してると思った……」
エレンは状況が読めずにポカンとしていると、最後にリヴァイがハンジの隣に座っているクレアの腕を引き立ち上がらせると、無理矢理連れて行こうとした。
「オイ、クレア、行くぞ…」
「あ、兵長…私は大丈夫です。先に休まれて下さい…」
クレアはエレンが放った一言でその後の展開が全て読めていたため、流石に2人きりにしてはかわいそうだと思い、ここに残ってとことん付き合うつもりでいた。
「付き合う必要はない。エレンは不確定な要素を多分に含んでるからな。アイツが喋りまくってる間に休むぞ…」
そう言ってリヴァイはクレアを連れて行ってしまった。
「あ、クレアさん…?」
ハンジ班の班員であるクレアまでも去って行ってしまった。自分は何かまずい事でも言ったのだろうか?
「そんなに聞きたかったのか…しょうがないなぁ…聞かせてあげないとね!!まずは今回捕まえた巨人についてから!」
しかし、今の時点では分かるはずもなくギラギラと熱を滾らすハンジの話に耳を傾ける事しかできなかった。
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「…そんな感じでソニーは自己表現が苦手なんだよ!いっつも私の頭をかじろうとするばかりでさ!」
「………」
ハンジは今回捕まえた2体の巨人の実験内容を事細かにエレンに語ったが、エレンには興奮しながら話すハンジの様子があまりにも不可解に感じ、思わず疑問をぶつけてしまった。
「ハンジさん…どうしてですか?…なんで、巨人を前にしてそんなに陽気でいられるんですか?」
「え??」
ハンジはエレンの突っ込みに、思わず素っ頓狂な声を出してしまった。