第49章 104期入団
ーガラガラ…バタンー
錆びて滑りの悪くなってる扉が閉まると中は真っ暗だ。閉まりきらなかった扉のわずかな隙間から細い光が差し込んでるだけだ。
「兵長……?」
調馬索を定位置に片付けたリヴァイは錆びて重くなった扉を片手でスライドさせて閉めるとクレアの前に立った。
「クレア…頼む……」
「…え??」
か細く消え入るような声で名前を呼ばれたかと思ったら、クレアはリヴァイの腕の中にすっぽりとおさまっていた。
「へ、兵長……?」
リヴァイの胸の鼓動が少し早く感じたのは気のせいだろうか。
「…頼むから、あんまり可愛い事言ってくれるな…タダで帰してやれなくなるだろ…」
そう言うとリヴァイは抱きしめたままジリジリとクレアを壁際まで連れて行く。
「そ、そんな…可愛い事だなんて…そんなつもりは…私はただ兵長に……ん、んん?!」
真っ暗な中必死に訴えようとするが、最後まで言い終わる前にその唇を塞がれてしまった。
「…ふ……んん…ん、んん……」
いきなりの口づけで驚いていたらすかさずリヴァイの舌が侵入し、クレアの口内を隅から隅まで丁寧に愛撫をする。
舌先を絡ませ、軽く吸われると、自身の鼓動もどんどん加速し、熱を上げてしまう。
それと同時に下半身がムズムズと疼きだし、力が入らなくなってきてしまった。
「……んん…」
自然と腕がリヴァイの首の後ろに周りしがみついてしまう。
何度も角度を変え唇を喰(は)むように奪われればお互いの唾液でさらに滑りが良くなりゾクゾクとした快感が走る。
そしてクレアから漏れる吐息はしっとりとリヴァイの鼓膜を刺激した。
「……そんなに煽るなよ…」
「ふはぁ……そ、そんな…煽ってなんか…」
唇が離れるとクレアは大きく息を吸い、深い口づけで酸欠を起こしかけた体内に一気に酸素を送り込む。
しかし、リヴァイは口づけだけでは満足しなかった様だ。