第6章 三日月の秘密
太鼓鐘「あーいいなーみっちゃん。主、俺も俺も」
五虎退「ぼ、僕も食べさせて欲しいです」
厚「大将、俺も!」
次々と集まってくる短刀たちに、審神者はにこにこと嬉しそうに干菓子を頬張らせていく
三日月「まるで親鳥に餌をねだる雛たちのようだな」
審神者『蛍もおいで。あとは・・・はい、薬研。お酒ばかり飲んでない。や、薬研///』
薬研「ああ、悪い。大将の指があんまり美味そうだったもんで。甘くて美味いな。短刀たちばかりに食わせてないで大将も食べろ」
干菓子を審神者の指ごとぱくりと食べ、ぺろりと指を舐める
燭台切「薬研くんは自分の願望に素直だね」
躊躇いもなく審神者の指を舐める薬研に、少しばかり嫉妬してしまう
《お返しに》と、薬研がつまんだ干菓子を頬を染めながらも素直に食べる審神者もまた可愛らしくて・・・
審神者『あーあ、無くなっちゃった・・・みっちゃん、また作ってね』
燭台切「ああ、了解だよ(この笑顔は僕だけに向けられたものだから・・これで我慢しよう)」
無邪気で可愛い審神者
警戒心がないのが時々心配にはなるけれど、それも審神者の魅力のひとつ
主としてこの本丸を明るく照らしてくれているように、審神者のこの《笑顔を守ろう》と、心に誓う刀剣達だった