第8章 近づいちゃだめー
薬研「あーー弟達がすまん。災難だったな」
一期「申し訳ありません。とてもいいところで邪魔をしてしまい・・・」
三日月「・・・薬研・・・面白がっておるな・・・二人して聞き耳を立てておったのか・・・まあ仕方あるまい。審神者の短刀好きは今に始まったことではないからな。茶でも飲みながらのんびり待つとしよう」
大きなため息をつく三日月の姿に、薬研と一期は顔を見合わせて苦笑いしてしまう
一期「ではお茶と茶菓子をご用意致しましょう」
去って行く一期の後ろ姿に再びこぼれるため息
薬研「大将の返事は聞いてないんだよな?じゃあまだ勝負はついてないな」
不敵に笑った薬研もまた憎たらしい
三日月「もう、時間の問題よ」
とは言ったものの・・・
審神者は暇さえあれば短刀たちと遊んでいる
鬼ごっこ・かくれんぼ、雨の日は広間で折り紙を折ったりおはじきをしたり
この間は長雨で《外で遊べないから》と、主屋を使って鬼ごっこをして全員が長谷部に怒られていた
かといって、夜は短刀達が《宿直》と称して一緒に寝ていて会えない
三日月「近侍になるまで我慢するか・・・」
何度目かのため息をついた三日月を薬研は楽しそうに眺めていた