第6章 三日月の秘密
審神者『綺麗なお月さまね・・・』
三日月のお猪口にお酒を注ぎながら審神者はほぅっとため息をついた
薬研「どうした、大将。今日はやけにしおらしいじゃないか」
審神者『薬研には注いであげない』
薬研「わりぃって。すごく綺麗だぜ、たーいしょ・・・」
ぷーっと膨れた審神者の顔を覗き込み、薬研は低く艶やかな声で囁いた
審神者『///や、薬研!何でそんな声出すのよ!反則よ!それに、近、きゃあ!』
薬研「大将!」
痺れるほどの低音を至近距離で囁かれた審神者は、真っ赤になって後ずさろうとするが、普段着慣れないドレスの裾を手で押さえてしまい身体だけ後ろに傾いてしまう
とっさに手を伸ばした薬研は審神者の頭を抱え込んでかばい、一緒になって縁側に転んだ
薬研「大将・・・(すげー可愛い・・・)」
審神者『///薬研・・・』
頭を抱きしめ審神者に覆い被さる薬研・・・
三日月「ほう・・・積極的にアタックとは皆の面前で押し倒すことであったか」
三日月の鋭い低音に、止まっていた審神者の思考がフル回転した
審神者『///あ、ありがとう、薬研。起こしてくれる?』
薬研「///あ、ああ・・・すまん、大将。怪我はないか?」
つられて真っ赤になった薬研は審神者を起こし頭をそっと撫でた
頬を染め小さく頷いた審神者が可愛くて、頭に置いた手が離せない