第6章 三日月の秘密
薬研「なぁ三日月のじいさんよ。一体どういうつもりだ?」
剣を帯びた薬研の言葉にその場にいた全員が固まった
夕食あとの団欒、審神者が食堂を出ていった事を確認した薬研は三日月に話しかけたのだ
審神者は緊急の呼び出しで部屋にいて当分帰っては来ない
三日月「ふむ、この羊羹はうまいな。どうだ薬研、月を見ながら一杯やらぬか」
薬研「いいぜ・・・じっくり話しも聞きたいしな」
ニコニコとつかみどころのない笑顔を浮かべた三日月に多少うんざりしながら、薬研は三日月の後を追った
三日月「今宵は満月か・・・まるで主のように優しい光だな」
満月を肴に三日月と薬研は盃を傾ける
薬研「大将が逢いたい刀は・・・三日月宗近、あんただろう」
三日月が顕現した日から審神者は前世の夢を見なくなった
その事に気付いた薬研は三日月を毎日注意深く観察していて気がついたことがある
《三日月は審神者が繰り返してきた前世に何度も会っている》
そして
薬研「あんたもずっと大将に何度も恋してた。違うか?」