第5章 隠された想い
審神者『兼さんはそんなことしないもん。私が嫌がることを無理矢理したりなんかしないもん』
唇が触れそうな距離まで近づいてきた和泉守の首にギュッとしがみつく
和泉守「あ、主?」
突然の展開に声が裏返ってしまう
審神者『ごめんなさい・・・試すようなことして・・・だけど、本当に信じてるのよ?兼さんは強くてカッコいい私の大好きな刀だから・・・女の子が嫌がることなんて絶対にいないって』
しがみついて来た身体は小さく震えている
和泉守(怖いくせに無理しやがって・・・仕方ねえな・・・こんな状況、勿体ねえんだけどなあ)
和泉守「・・・ったく、ズルいよな、主は。ああ、そうだ。オレは嫌がる女を抱くような趣味は持ってねえ。だけどな、警戒は忘れるな。刀の俺たちには、主の霊力は食らいつきたいほど美味そうなんだよ。そして・・・女のあんたはかなり魅力的だ。理性を失ってしまう奴がいてもおかしくねえ。とにかく、短刀たちが言うように二人っきりなんかになるなよ」
怖くても逃げ出さず拒絶もしない審神者に、折れるしかなかった
腰に腕を回して抱き上げ膝の上に座らす