第5章 隠された想い
審神者『///だ、大丈夫だです!十分寝ました!』
恥ずかしさに全身を真っ赤に染め、審神者は密着した三日月の身体を押し返した
三日月「そのように照れては逆効果だぞ?離せなくなる・・・」
審神者『///(む、むりー!)』
色気のある声音に全身がゾワゾワしてくる
顔を反らしたいのに三日月の大きな手のひらで頬を撫でられ身体が動かない
見つめる瞳の中の三日月が妖しく揺れて
三日月「なぁ主よ。本当に何も思い出せぬのか?三日月宗近を、知らないのか?」
打って変わった寂しそうな声に審神者の動きが止まった
言っている意味がわからない
三日月宗近は目の前にいる
きょとんっとする審神者に三日月は顔を更に近づけ・・・
三日月「思い出せ・・・俺は「そこまで!」
勢いよく襖が開き鬼の形相をした乱がそこにいた
乱「どこに連れていったかと思えば・・・何昼間っからあるじさんを部屋に連れ込んでるのよ!」
づかづかと部屋に入ると審神者を三日月の腕の中から引っ張り出した
三日月「昼間でなければ良いのか。あいわかった」
乱「ちがーう!夜這いもダメ!あるじさんを部屋に呼ぶのもダメ!と・に・か・く!あるじさんに手を出しちゃダメ〜!」
審神者を守るようにギュッと抱きしめ乱は思いっきり叫ぶ
三日月「ははは、乱は元気だな。・・・今は我慢しよう・・・」
小さく呟いた言葉は部屋を後にした乱と審神者の耳には届かなかった