第2章 護り刀の役割
薬研「まぁいつまでも黙っていられるとは思ってなかったが・・・厚、何大将と一緒になって爆睡してんだよ」
厚「すまん・・・大将って体温高いだろ?あったかいな〜って思ったら・・・つい」
信濃「大将の懐あったかいよね〜」
後藤「柔らかくていい匂いするしな」
全く反省の色の見られない弟たちにため息が出てしまう
一期「《黙っていられない》とは、何のことですか?」
ため息を吐き呆れたが、しかし薬研が口にした気になる一言
薬研「大将、1ヶ月くらい前から様子がおかしいんだよな。夜中に起きて月を見ながら泣いてんだ」
薬研の言葉に一期と乱は唖然とした
昼間は特に変わった様子はない
けれど、月が登る真夜中、隣で眠る短刀たちに気づかれないように褥を抜け出し月を見上げて涙する
まるでかぐや姫のように・・・
信濃「訳を聞いても《なんでもない》の一点張りでさー」
訳を言わない意地っ張りな審神者
後藤「そのくせ泣き疲れて寝るまで声を殺して泣くんだ・・・」
だから、あやすように抱きしめ背中を撫でた
厚「なぁいち兄・・・俺たちどうすれば良いんだ?」
審神者が寝室で気を許して甘えられる数少ない大将組
弟たちの不安そうな顔に一期は頭を悩ませた