第零世界「メレンス」ースカ―ヴァイス・フィレアの章 始記
第4章 第四章「第八深淵少女」
「うん、良いよ...。じゃあ、私はお姉ちゃんと食べてくるね。」
水月ちゃんは、そう言って布団を揺らして下りた。そう思っていたのだが、水月ちゃんは私の方に来ていたみたいで、私の額に手を当てる。
「お熱、まだあるみたいだけど、お薬用意しようか?」
「ううん、大丈夫。」
そう、小さく返す。
「お薬飲んだ方が、早く直ると思うけど良いの?」
水月ちゃんは、私を見下ろす。
「大丈夫。」
「分かった。...あっ、昨日お風呂入ってないみたいだから、今日はちゃんと入ってね。」
水月ちゃんは、私とリア姉に掛け布団を深く掛ける。
「じゃあ、お姉ちゃんが起きてから入るね。」
水月ちゃんは小さく頷き、再度布団を揺らして自室を後にする。もう少しだけ、私もリア姉と寝る事にしよう。寝ていた方が、身体には良いだろうから。