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第零世界「メレンス」ースカ―ヴァイス・フィレアの章 始記

第4章 第四章「第八深淵少女」


「単純にあんたの霊障の具合を診に来ただけだよ。あんたにその事を伝える間が無かったからな。それで来てみたらこれだよ。」
...霊障。猿夢の時も熱を出していたが、それと何か関係はあるのだろうか。
「あんたはかなり運が良かったみたいだよ。あの霊の塊は、あんたから離れて姿を眩ましたよ。あんたの霊障は軽い方。本当に酷いと最悪死ぬんだが、診た感じは高熱を出しただけだ。数日もすれば、熱も引くだろう。心配することは無い。」
苣清さんは、ゆっくりと椅子から立ち上がると、扉の方へと向かった。
「竹華の墓の件だが、話なら空木から聞いてるよ。一週間後には移し終えられると、その眠っている娘に伝えておいてくれ。」
苣清さんは、そう言い残して部屋を出て行った。
「今の話って何だ? 墓とか言ってた気がしたけど...。」
リア姉は、静かに私の方へと椅子を寄せて、手を握りに来た。
「リア姉は別に知らなくても良いよ。リア姉には全く関係の無い話なんだから。」
首を起こしていた為、疲れて頭を下ろす。木の縫い目のある天井を暫くの間、静かに睨めっこをした。
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